チャート織り成す風景 [石・土・水・地球 Solid-Earth Lan]
チャート?
一般の人がこう聞いて思い浮かべるのは、多分フローチャートとかのチャート:chartであろう。
しかし、石・土・水・地球をメインテーマに掲げる当ブログでは、勿論違うものを差す。
詳しく知りたい方は、以下(Yahoo百科事典)を見て貰うと良いが、要は岩石の名前である。
この岩石、チャート:chertは、シリカの殻を持ったプランクトンの死骸等が、深海に降り積もって出来たと言われる岩石で、非常に硬い。そのため、よく急崖や滝を作り、景勝地となっている事が多く、自分の好きな岩石の一つである。なので、実は以前にも何度か紹介している。
と言う訳で、ちょっとマニアックなんで、追記フォームでいきたいと思う。また、2箇所での写真を1記事に押し込んだので、ちょいと写真が多いが、ご勘弁を。。
チャートは、日本列島の骨格をなす付加体地質を代表する岩石であるため、そんなに珍しい部類の岩石では無い。前住地西多摩では比較的身近な岩石であったので、よく撮ったものです。。。と記憶していたのだけど、過去記事見直したら、以下の2つしか無かった(汗)
それが、九州に越してからは、見る機会が無かったのです。・・・・と言うのも、九州は関東と違い新しい時代の火山噴出物に広く覆われており、熊本県では、南部では見る事が出来るが、自分の住む北部には全く分布していないためである。
そんな中、大分に旅行する機会が有り久しぶりにチャートが作る風景に接したのです。。。そうです、前前々記事の暁嵐の滝です。
チャートは、硬い石のくせに、なぜか緑との相性が割と良い。
こんな気根とも。。
せっかくなので、この木の全景も。。
で、ここのチャートはこんなのです。
ちなみに、この黒と言うか灰色は、海中の酸素が減った還元状態の結果と言われており、三葉虫の時代(古生代)から恐竜の時代(中生代)に移り変わる大絶滅の証の一つと言う説もあるみたい。
そして、この翌日に訪れたのが、赤いチャートが露出する海岸、鶴見半島の丹賀地区。もともとチャートの少ない地質帯なのだが、訳有って、ここに赤い崖が有るのは知ってたんで、、わざわざ行ってみたのです。。。
そして、この赤い崖の麓の浜辺は、当然赤い。。
最後に、この崖に生えるユリ(多分、ハマカンゾウ Hemerocallis fulva var. littorea ユリ科 ワスレグサ属)などを。。
Nikon D200
with
AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)
(全写真)
こんなゴツゴツの岩山にも立派な木が生えるのですね。
プランクトンの死骸の堆積ときいて何故か納得しましたが、
それにしてもすごい気根ですね。
植物の生命力は時に想像を絶します。
by BNR32 (2009-09-27 22:40)
初めてコメントさせていただきます。
私は自然の中に神が宿るような場所を
撮ってまわっておりますが、
1枚目と2枚目のお写真は、
まさにそういった場所です^^
by いそろく (2009-09-27 23:33)
待ってましたっ!(笑)
kajinさんの石解説を読むのはとても楽しい♪
そして、植物と作り上げたアートは、神々しい!
つかんで登っていきたくなる白い根っこ....ええわぁ.....
赤い岩の、ドロドロ系のマーブル模様も、怨念っぽくて....(爆)
by みかっち (2009-09-28 15:35)
うわぁ~。なんとも独特ですねぇ。
おもしろいですぅ。
山登る際も岩の様子、ちょっと気をつけて見てみるようにします ^^;
by よしころん (2009-09-28 20:12)
自分と全く違った視点でモノを見ている方の記事は新鮮で面白いです。
木の根の逞しさには目が行くけれどその地質にまでは気が向かなかったり、海岸の地質に気がつかなければ最後から3番目の写真などは撮れないだろうなぁと思いました。
by bird (2009-09-28 22:56)
BNR32さん、
植物って、実はかなり逞しいのです。
決して人間なんかに守られるひ弱な存在じゃないのです。
気根すごいですよね~
自分も沖縄以外の国内でこんなの初めて見ました。
いそろくさん、
はじめまして。。
神宿る場所、、まさしく。。。
と言うか、大地、地球そのものが神なのかもしれません。
そして、八百万神の考え方のように、、万物に神は宿っているのかもしれません。
みかっちさん、
そう言って貰えると嬉しいです。。
マニアックな薀蓄(笑)を書いた甲斐があります。
気根は確かに手繰って登りたくなりますね。。でも、登りきった所には何が有るのか。。。。
赤い岩、、、怨念っぽい?
でしょ、だから、次記事の彼岸花にそう言うイメージ持って普通でしょ(笑)
よしころんさん、
登山される方が、足元の岩に興味を持つとより楽しいと思いますよ。
よく行かれる谷川岳や日光方面は、火山系ですが、
奥多摩の山々は、まさにこの手。
山頂付近が今回紹介したチャートで出来ている場合が多いのです。
確か御岳山もそうだったような。。。。(うろ覚え)
birdさん、
ありがとうございます。
まぁ、ちょいと特殊な部類の視点ですので。。。
本当は、これを写真表現の武器にしたいところなんですが、、
いかんせん、唯の解説写真に終わってしまうところが情けない。
by Kajin (2009-10-04 20:53)